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トーレスのラベル

トーレスのラベルをよくよく考察すると面白い。

CIMG7185.JPG

   直訳編

         ドン・アントニオ デ トーレス
               製作家
           各種ギター セビリアで

            今はここで生きてる
           (あるいは現存する と訳すべきか?)

         アルメリア、 レアル通り 23番

             1882年
          
          ギター番号31番    第2期


ざっとこんな感じ。
セビリアによっぽど思い入れがある。
 
グラナダで修行し、セビリアで開業、故郷のアルメリアでただいま製作中
では駄目なのか?
セビリアはスペインにとって大阪をバルセロナとすると名古屋みたいな位置いやそれ以上だな。
当時はセビリアで一旗揚げたから、セビリアの天才ギター製作家とスペインで
認識されながら失意の中、帰郷したのでわざわざセビリアの事を書いたのか。

『セビリアの理髪師』をもじって『セビリアの製作家』というパロディーか?
それはないか。

それから第二期なんて、書かなくとも。
第一期の作品は想像を超える大作ばかりを製作し結果、生活苦で廃業。
第二期は再開したものの少し仕事を簡素化した事を自認しての
書き込みか??

謙虚なのか?皮肉なのか?自虐的なのか? 
アルメリアとはいえ中心から20分ほどかかるカナニャーダという漁村のような、
路地でイワシを焼くような町に帰ったトーレス。


分からない。
考えればアントニオ デ トーレスという名前はスペインでは
結構いるんじゃないだろうか。かの国で石を投げればアントニオと
マリアばかり。
するとどこのアントニオなのか分かる様に位置情報が多いのか。
ただ同時期の他のスペイン人製作家のラベルにはこれほどの情報記載はあまりない。


70年代から90年代まで電話番号を入れていたギターもあるけど、いつまで通じるのか?

今なら www.Juanitoguitar.com 詳しくはWEBで

とかラベルに書き込んだらどうだろう。

僕はしないけど。


ところで大不況下のスペインから嬉しいニュースがあった。
今年、故郷アルメリアに立派なトーレスを記念したギター館が作られたのだ。
良かった!
以前からあったカニャーダにある昔の工房跡の記念館もそれなりに良かったけど。
あなたの故郷はあなたを忘れなかった。
しかし、あなたの愛したセビリアでは現在トーレスの痕跡等ほとんど無い。

   シナノ(信濃)のギター製作家とでラベルに書こうか。

今夜も眠れない午前2時





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コメント 2

ボーズマン46

大抵の職人は皮肉屋ですよ。
細々とした注文
支払いの滞り・・・
良い仕事しても報われないことも多いのでしょう。

ラベル案、こんなのいかが。

ファニート J ナカノ
セビリアの空に想いを寄せながら
信州松本にて
糸巻き以外全てを製作
トーレスの構造に精通した者以外
このギターの修理に携わるべからず

中野さんのギターは弾き継がれるでしょうが
50年100年後にはワッフル構造が
スタンダードになっていないとも限りませんからね。
そうならないことを願うばかりです。

そちらもお寒いようで。
ご自愛下さい。
by ボーズマン46 (2014-01-18 19:55) 

ファニート

たぶん、ワッフル以上の奇妙なギターが誕生しているんじゃないでしょうか。木材100%でなくて、カーボンよりもさらに強度があり重さがないもの。
それでも、ギター文化館のサントスは素晴らしい!90年経っても、今新構造の楽器が席巻していてもそれに勝る。
別段の特殊な構造をしていないのに時代をこえています。


by ファニート (2014-01-19 00:52) 

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